今まで人物を撮ろうと思えなかった理由の本当のところは未だにわかりませんが、少なくとも興味を向けさせてもらえるほど「憧れられる」作品に出逢えなかった事は事実と思います。
これほどネット上に氾濫している、プロ・アマを問わず制作発表され続けているポートレート写真を見続けている(あるいは見させられ続けている)にも関わらず、です。
しかしワタクシ以外の多くの人たちが気に入っている作品も多いわけで、然るにワタクシだけがズレている、という事実も浮き彫りになっているのです。
「コレがこうだから意味を感じない」などの具体的な意見はもちろんとめどなく湧き出て来ます。しかしそれはあくまで鑑賞者としてのワタクシ個人の感想でしかない上、他の人が「ココが良い。」という意見とは全く食い違うモノであることも少なくなく、つまりワタクシがズレているだけのような気がしているので口外することはありませんが、ズレていようがなんだろうがワタクシ自身がポートレート制作に憧れを抱ける作品に出逢えなかった事だけは事実です。
鑑賞者個人の趣味嗜好の問題は、もはや作家に制御できるモノではありません。
もちろん、興味の方向性を変えるような作品との衝撃的な出会いがあることも事実ですが、それは作家が希望して実現できるレベルの現象ではありません。
しかし、やはり世界は広かった。
しかも、歴史は長かった。
海外の職業写真家の昔のポートレート作品で「あっ」と思わせてもらえる作品に出逢えたのです。
こうは撮れなくても、この雰囲気を目指していきたいな、と直感的に思える作品に。
ということで、人物撮影の勉強と独自研究も始めているところです。
人物作品の発表等を実施するかはわかりません。
ひょっとしたら人物撮影向けのライティング研究から得られた感覚を風景に応用するだけに終わるかも知れませんが。
しかし人物も風景も作品としての写真の中に収める限り、撮影者が向き合う姿勢は同じであるはずです。
記事中で書いた「憧れた作品」の作者の中にこの写真家も入ってます。シュルレアリスムで有名な写真家ですが、元々は画家です。 | ![]() シュルレアリスムと画家叢書 骰子の7の目 4マン・レイ/サラーヌ・アレクサンドリアン/宮川... |

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